公共政策の専門家としての行政書士の可能性
行政書士は、公共政策の専門家。
これは、拙著『こんなにおもしろい行政書士の仕事』(中央経済社)でも述べている私の立場です。
我々行政書士の事務所には、行政書士が専門とする許認可等の公共政策に関わる多くの情報が集積されて行きます。
しかし、実際に申請書に落とし込むのは、そのごく一部であり、他の膨大な情報は、あまり上手く生かされてきませんでした。
もっとも、現在は、それらの情報を積極的に公共政策に関する政策提言につなげている行政書士及び行政書士関連団体(JILA等)も増えています。
だからこそ、法律成立後ではなく、立法・改正過程において行政書士が専門家として積極的に関われるようにすることが、実効性ある許認可等制度を確立すると考えています。
実際に、申請人(代理人行政書士)の立場から制度運用に専門家として関わる行政書士は、公共政策のPDCAの実効性を担保する存在になり得ます。
上記の通り公共政策の情報集積を有する行政書士は、C(Check)で特に力を発揮できると考えます。それは、行政機関には、申請書に落とし込まれた一部の情報しか申請人からフィードバックされないからです(残りの多くの情報は、行政書士事務所に集積されていいます)。
もちろん、この申請書記載情報は、最重要な情報でもありますが、政策・制度を改善するためには、その他の情報が有益となります。
【参考文献】
こんなにおもしろい行政書士の仕事<第2版> (こんなにおもしろいシリーズ)
アインが見た、碧い空。: あなたの知らないベトナム技能実習生の物語